ミスショットを気にしていた唯一の人間

一緒に回った男性（Aさん）はとても上手な腕前でした。

後ろの組が控えていたこともあり、僕は最初のショットは大きくミス。ちょっとしか飛びませんでした。

「後ろの組に迷惑をかけないように」といつものように小走りで移動する僕。

それでもショットは安定せずにミスショットを連発していました。

数ホール回ったときに、Aさんが優しく諭してくれました。

A：「ひろきくん、１つアドバイスしてもいい？」

僕：「はい。ぜひお願いします。」

A：「さっきから見てると、小走りしてるよね。プレーファーストといって、後ろのために急ぐ姿勢は素晴らしいんだけど、僕が自分の師匠に言われたのはね、“どんなときでも走ってはダメ。 急ぐとしても競歩のように歩きなさい”ってことだったんだ。

脳の仕組み的にも、走ってから止まって打とうとするとまだ脳は錯覚して動いてるから余計にミスショットをしてしまうんだよ。」

僕：「そうなんですね…。歩いてみます！」

◆◇◆◇

そしてそこからは、どれだけミスショットをしても走るのをやめて悠然と歩くようにしてみました。

いつしか後ろの組は来なくなっていました。

悠然と歩くと、景色が目に入るようになりました。

「後ろに迷惑かけないように。」という僕の意識は、「宮古島でゴルフができて幸せだなぁ」という方向に変化しました。

◆◇◆◇

それでもやっぱりミスショットはやってきました。

それも度々やってきました。

その度にいちいち凹んだり悔しがったりする僕。

ふと、昨日のこうへい＆陽子セッションでの一コマが蘇りました。

「今この瞬間にいてください。」

そしてふと、すべてを忘れて今この瞬間にいてみました。

またもや静寂が訪れました。

そしてそこに存在するのは、ボールと自分だけになりました。

その静寂の中にいられたとき、ボールは不思議なほど真っ直ぐ飛びました。

◆◇◆◇

そのゴルフ場で、僕のミスショットを気にしていた唯一の人間。

それは僕自身でした。

そのゴルフ場で、というのは一つの比喩です。

この宇宙で、僕のミスショットを気にしていた唯一の人間。それは僕自身でした。

僕の頭の中にしかない「過去」という幻想にアクセスしては「後悔」したり「自分への怒り」を感じたりしている。

これは日常的にやってることと同じだなと気づきました。

◆◇◆◇

「すべての恐れは幻想です。恐れが存在できるのは、それを恐れている人の頭の中だけです。」

アランの言葉も蘇りました。

最後の18H。

それまでのスコアをすべて忘れて、ミスショットもうまくいったショットもすべて忘れて、ただ自分とボールに集中して打ってみました。

ボールは信じられないほど飛んでいき、今日一番のスコアになりました。

◆◇◆◇

ミスショットを気にしていたのは僕だけでした。

僕の過去を気にしていたのも僕だけでした。

過去を気にするのをやめると、ゴルフがうまくいきました。

過去を気にするのをやめると、ゴルフが楽しくなりました。

人生もきっと同じです。

あなた以外誰も気にしていないであろう、あなたの過去を、忘れの里に送りましょう。

そして今という瞬間を生き生きと、過ごしてください。

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最後まで読んでくださってありがとうございました。

このメルマガが少しでもあなたの人生のお役に立てたら嬉しく思います。

今日も素晴らしい一日をお過ごしください。

亀井弘喜

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